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ヤマトタケルの旅日記FFXI

ヤマトタケルの旅日記FFXI

4。誕生・出会い・迷いそして、別れ<4>

Chapter4。誕生・出会い・迷い・・・そして、別れ(4)

そうして、白魔道士が暗黒のレベルを上回った。名実ともにメインは、白魔である。当面は、白魔道士でレベルキャップを目指そうと思っている。

その後は、必ずや暗黒騎士を極めてみたい。

ある日、また新サーバーへの移動申し込みのアナウンスが流れた。たしかに北米のサービス開始以降、ログイン数は日増しに増え、最近では5,000を越えるのも珍しくなくなっている。チョコボの値段もうなぎのぼり。2,000ギルになった日もあるようだ。

こんな状況から新サーバーへの移動をさせようとするのは、正しい判断と言える。

まぁそうは言っても、現実には、キャラの数が3割も4割も減るわけではないことは、間違いなく、事実、現在でもログインレベルで1,000人まで少なくなっていないような感じだ。

そうした中、リダRが、サーバー移動を申し込んだと言う。

なぬ!?なんで?
あまりにも唐突で、何かの間違いかと、目を疑った。最近は、自らをHNMというぐらい、リダRは、ほとんどログインしていなかった。忘れた頃に突然ログインし、妙に派手な顔文字の嵐で、明るく振舞っていた。

それが、突然、サーバー移動って、どういうこと?

「フレが移動するので。」「・・・。」なにも言えなかった。
フレね~。フレって誰のことだろ?エル戦士のGさんか?無骨なヒュム赤のSさんか?はたまた、エルタルのLさん?どうもその人たちは、移動しないらしい。

よくわからん。けど、もう止めはしない。

個人の自由だ。縛られなければならない義務はない。
FFをやりはじめて1年ちょっと。自分も含め、何度も、引退する、しない。LSを抜ける抜けない。サーバーを移動するしない。という話を聞いてきた。

正直、辟易した。友人がいなくなるということを考えただけで、胃が痛くなるのだ。

一生懸命引きとめようとしたことも、かつてあった。でも、もうイヤになった。なぜ、ゲームで気が重くなったり、胃が痛くなったり、落ち込んだりしなくてはならないのか・・・。なぜ、そんなに悲しい思いをしなければならないのか・・・。

もう、止めることはしない。

2004/10/7南グスにて。 リダRが、サーバー移動する日は、意外と早く来て、バージョンアップがあった日だった。どうやら彼は、LSのみんなに自分の名入りのアイテムを用意したらしい。それらしいことを聞いていたので、私の低い合成スキルで作れそうなグラスロッドを作って、名前を入れてお返しに上げようと思っていたが、どうやったらいいのかわからず、そのうちに移動の日になってしまった。

リダRは、僕に名前入りのカーボンロッドをくれた。

彼の希望で、南グスタの山の上に集合した。バスクエで、肉を焼きに行く、あの焚き火のある山だ。
実は、彼自身、移動日を勘違いしていたらしく、その日が移動日だと知って慌てていた。

そのとき、集まれる人だけが、その山頂に集まった。

送別会らしいものはする余裕もなく、集まった数人で、花火を上げ、SSを取ったくらいだ。私の記念の品も、結局、間に合わず、何も渡せなかった。

そうして、リダRは、新サーバーに移動し、私のフレンドリストには、彼の名と、始めて見るサーバー名だけが、表示されている。

こうして、ファイナルファンタジー11というバーチャルの世界で、わずか1年ちょっとの間に、誕生・出会い・迷い・・・そして別れを体験してきた。

もうしばらく、ヴァナディールを旅し続けたい。

また、迷いや別れ、そして、出会いがあるだろう。

それでもいい。目の前にいるヒュム。走り去るミスラ。立ちつくすガル。身構えるエル。・・・そして、小躍りするタル。

彼らが、キャラではなく、「人」である限り、出会いと別れがある。


リアルの人生と同じように。

~ END ~ 2004.11.09.

2004/10/7南グスにて。2


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